Pandora

見てはいけません!・・・ここに書いていることは持論です

印刷

印刷ってインキで紙を汚すこと

文字や写真をいかに上手くキレイにインキを着けるかで伝える感動やイメージは変わる
文字の使い方や配色から写真までプロの仕事は違う
他方ワープロや表計算ソフトで制作された印刷物もフォントや字詰め色使いでわかる
同じ紙とインキを消費して同じ工程を踏んでいるのに残念な印刷物は山ほどある

DTP(Desk Top Publishing)<机上出版 卓上出版>

DTPはWYSIWYG(What You See Is What You Get)画面通りの出力を身近にした
Adobe社のPostScript(ページ記述言語)は文字や図形をベクトルデータで記述しビットマップ画像も埋め込んで作成できる
この技術の上にDTPは成り立っている
データを作るには・・・習うより慣れ
あまり使用しない機能は Trial and error で乗り切れるが複雑な設定にはスキルも必要
思ったより金喰い虫で世話が掛かる
アプリも今やサブスクリプション・・・
パソコンもアプリのバージョンアップと共にスペック不足となり陳腐化してくる
周辺器機も同様にドライバーのUpDateもこまめにCheck 更新のタイミングも悩ましい
メーカーの対応が終われば新たな投資となる
制作バージョンを合せるのが基本、蓄積した制作物のためレガシーなPC環境の維持も必要(データ互換性の切捨て)
万が一のバックアップは万全に
手間と費用さらにスペースも必要になる

色は奥が深い

DTPの黎明期カラーマッチングという調整があった
PCとモニター、PCとプリンター等の1対1の色調整のこと
しかし自分のシステムを中心に色合せをするので他人のPCとは違う色になる
そこでカラーマネージメント(カラマネ)の登場
PCではモニターで作業するので色は光の3原色(RGB)である
加色混合といってRedGreenBlueを重ね合わせると白くなる
共通の色空間を作ってそれに合せれば同じ色になるはず
その色空間がApple RGBに始まりsRGBとかAdobe RGBとか色々あって?
解説本も「この設定は~」「このチェックを入れると~」
と説明あるのみで結論は無い「詳しいことは業者さんに問合せて下さい」となる

色の定義

全ての有彩色は 色相・明度・彩度 の三属性で定義できる
色相:白黒成分を付加しない純粋な色味
明度:無彩色な明るさ(白>黒)
彩度:色の鮮やかさ(色に含まれるグレイ量:多いほど彩度は下がり濁った色に)


Lab値は補色の関係にあるGMの “a軸” とBYの “b軸” で色の変化を−127〜+127(8bit:256階調)で表し、明るさを “L軸” で0〜100で表す
a軸とb軸の値が0でL軸のみの変化はグレースケールで無彩色(achromatic color)

カラースペース(色空間)は必要か?

カラースペースが存在しなかった時代、画像はWクリックで難なく開いた
Photoshop Ver.5以降では画像とPCの色空間が合っていないと開く時「埋め込まれたプロファイルの不一致」ダイアログが出るようになった

理想的にはCIE(国際照明委員会)が決めた色域を共通空間にすれば良いのだろうが8bitの階調ではステップが粗すぎてトーンジャンプを起こす
では16bit化すればとなるがポストスクリプトは8bitデータである

間違ってはいけないのはプロファイルつまり色空間を合わせるのは最低条件で
決して正しい色で画像ができているとは限らない
あくまでデータの作成された環境を合わせるに尽きる
正しく調整された画像は8bitで十分な訳で撮影条件の悪い画像や意図的に色を変えたい場合等には16bitは有効だ

DTP黎明期は全てMacでありOSレベルで色管理(Apple CMM)されMac用のディバイスはある意味統一されていた
Windowsは各アプリでの色管理であったのと接続ディバイスが多かった
DTPがWindows95/NTで使えるレベルになった時点でAdobe社は作業スペースを設定したようだ
今はCMMを(ACE)にすればプラットフォーム(Mac/Win)の問題は無くなったがカラースペースは存在する
ーーー補足ーーー
CMMはカラー マネージメント モジュールまたはカラー マッチング メソッドの略
異なるカラースペースに色変換する方法のファイルである
当初MacではApple CMM であり、対するWindows95はICM(Image Color Matching)であった
当然、結果が異なるのでAdobe社はOSに依存しないCMM(ACE)をアプリケーションに搭載した
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カラースペースの違いって?

RGB値 3ch 8ビットの画像Dataの場合、1ch当り2の8乗=256階調(0~255)
RGB値(0,0,0)~(255,255,255)この数値が色空間により色が変わる
例えばRed chのみ考えた場合 0(黒)~ 255(赤)
sRGBの色空間でR=255値を色空間のより広いAdobeRGBではR=219になる
sRGB空間で飽和した色がAdobeRGB空間ではもっと純色が表現できる
RGB値は相対値なのでデータにプロファイルが埋め込まれ色空間を判別する
どの色空間で作業するかはソースに依存、画質低下を考えると無理に変換することも無い
画像編集ソフトはトーンカーブなどの規則に沿って色調子を変えられる
レタッチと呼ばれるこの作業はオペレーターのセンスに依存し
白点の設定に始まり「これで良しとする」妥協点の模索に終始する

一般モニターはせいぜいsRGB空間を再現できるのが殆どである
印刷ではより広域の Adobe RGB が一般的
赤が広域の DCI-P3(デジタルシネマ用規格)
DCI-P3準拠の Display P3(Apple)
デジカメのRAW現像ソフト LightRoom では ProPhotoRGB(Adobe)はさらに広域

ーーー補足ーーー
CIEYxy表色系は3次元であるxyz空間のY(輝度情報)を省略して平面の馬蹄形で示される
既知である人間の目は緑に感度が高いことが理解できる

プロセス(CMYK)印刷色域に対しsRGB空間でのDataは欠けている
Adobe RGB空間ではほぼカバーされているが、色空間は一番彩度が高いRGBの純色を頂点とした三角形なのではみ出す色がある
はみ出た色はCMYK変換時に “知覚的” “相対的な色域を維持” “彩度” “絶対的色域を維持” のいずれかで印刷色域に収められる
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CMYK値へのモード変換

CMYは減色混合といってCyanMagentaYellowを重ねると黒くなる +Black(墨)
プロセスインキは理想的ではないのでCMYの3色を重ねても黒くならず茶褐色になる
この欠点を補うため一般的に文字は黒なので墨インキで補う
印刷するにはRGBからCMYKに変換する
色空間はさらに欠ける(モニターで くすむ のがわかる)
この変換エンジンも色々あるが
現状Japancolor 2001coatedが一般的か
印刷で濃淡を表現するには絵の具のように薄めることはできないので網点を使って印刷する(白:0% 〜 ベタ:100%)面積を表わすのでCMYK値は絶対値
他にFMスクーリニングといって面積ではなく最小点の粗密で印刷する方式もあるが
対応できる印刷会社はまだ少数で今の説明が混乱するので割愛
例外としてRGBデータからCMYK +オレンジ+グリーンの6色印刷等もあるが同様に割愛

インキの話

プロセスカラーインキは理想ではない
RGBをCMYKに変換すると白点の数値が1例としてC:M:Y=5%:4%:4%とCがMYより多くなるのは?
CインキにはM成分が入っている為で相殺分やや増やす
またこのM成分の為エメラルドグリーンが再現できない
Mインキは濁っているのでオレンジ色は濁るし綺麗なピンクも再現できない
3原色で一番理想に近いのはYインキである
ーーー脱線ーーー
インクジェットプリンターが6色や8色インクあるのも同じ理由で印刷目的のアプリで無い限り基本RGBデータなのでプリンターのガモット(固有の色域)を広げている
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さて印刷でC+M+Yのべた色を刷り重ねても理論通り真黒にならない
黒文字は刷り重ねるのが難しくK(墨)インキを使う
さらに写真の暗部に墨インキを補うことで印刷物が引き締まる
中間調〜シャドウ部に墨インキを使うUCR(Under Color Removable)下色除去や
下図の様に3原色が等量に重なった部分を墨インキに置換えるGCR(Gray Component Replacement)を使う
GCRの一例(C:M:Y=50%:20%:60%)を比較

GCR使用のメリットは、インキの重なる量が減るのでブロッキング防止(後述)になるのと墨インキの方が安価なので大量印刷では経済的である
もう一つは印刷時にインキの濃淡が発生しても墨インキはグレー調子なのでカラーバランスがやや崩れにくい
この逆に墨インキも単色では弱い(薄い)ので黒の下色にC+M+Y3色をグレーになるよう刷り重ねて黒に深みを出す リッチブラックという技法もある
カラーインキも銘柄によって色が違う当然印刷物の色も変わる

透明インキの話

透明と言ってもニスやメジュームでは無くプロセスインキの話
C:30%+M:20%+Y10%+K0%と当たり前のように色指定しているが
絵の具のようにパレットで混色できない印刷は刷り重ねて色を表現する
インキは、色相(波長)、彩度(純度)、明度の他に、透明性が重要だ
もしプロセスインキが不透明インキ(絵の具に例えるガッシュ)ならば刷り重ねると下の色は見えなくなるので減色法では無くなる
その昔、Yインキは不透明インキであった為、一番最初に印刷する必要があった
多色機によるオフセット印刷の一般的な刷り順はK➝C➝M➝Y
版下の時代”スミのせ”とよく指示されていたが、Kは最初に印刷される
プロセス3原色は顔料の進歩の上に成り立っている

不透明インキの話

金、銀等のメタリック系とホワイト(白)のインキこと
よく錯覚を起こすので注意すべきインキ
刷り順が重要で金インキは後金(あときん)のように最後に印刷して乗せるイメージだろう
版の組み立て上、先に印刷する先金(さききん)の場合もある
金、銀インキは弱い(薄い)ので下色やトラップ(毛抜き合せ具合)も注意が必要だ
印刷オペレータとの打ち合わせが重要である
ホワイトは色紙やフィルムに印刷する場合の下地に印刷
透明素材でウラ刷りの場合は一番最後に印刷

紙について

表面加工してあるコート紙とそうでない非コート紙(コピー用紙などの上質紙)
当然印刷ではコート紙が良い上質紙はインキを吸うので滲みが顕著になる
オフセット印刷は水と油(インキ)の反発で紙に転写するので滲みは必ず起こる
例えば版で50%の網点が紙に印刷されて60%になったら10%の刷り太り(ドットゲイン)を起こしている

紙に色がある

白い紙でも良く見るとやや青かったり黄色かったりしている
印刷で一番白い所は紙の色なので紙の白さは重要だ

紙の種類によりインキの乾きが違う
インキの種類、気温、湿度、インキの刷り重ねる量などFactorが多いが乾きにくい紙はある
インキの刷り重ねる量をインキの総使用量(Σ)といいCMYK全色ベタで400%となる
400%は厳禁でインキが乾きにくく製版で気を付ける
インキが乾かないと印刷機を通った紙は順に積み重ねられる為、印刷された面が次に印刷された裏面にインキが裏移りするブロッキングを起こす

どんなに画像Dataを調整しても紙に泣かされる事は少なくない
コート紙ならカラーチャートで予想もできるが、それでも試し刷りしないと想定外な事が起こり得る

同じ版で色が変わる

同じ版を同じ印刷機で印刷しても、紙、インキ、環境により印刷物の色が変わる
カラマネに戻る
制作から印刷までの工程を一環作業している場合、全工程をカラーマネージメントできる
入力装置から印刷機(デジカメ、モニター、印刷機、印刷用紙、インキ等)までの特性をICCプロファイルで管理運用・・・増刷対応もバッチリなはず???
ICCプロファイルも更新が必要 えっ!?デジタル機器でも変わるんですか?
インクジェットプリンターもヘッドが傷むしモニターも明るさが落ちてくるので日頃のメンテナンスやキャリブレーションは必要
カラマネとは、各装置の入力信号に対し出力されたものをフィードバックして期待した出力との差を個性(癖)としてICCプロファイルを作り入力時に補正させる
ーーーICC(International Color Consortium)ーーー
カラーマネージメントの国際標準化を目的として設立された団体
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CMYK値は絶対値と書いたが、管理できている印刷会社は自社のガンマ(補正)で印刷版を出力している
それでも印刷はインキという粘体と水、紙、環境といろんなFactorが絡むので安定しない
色を合せて、見当を合せて、いろいろ調整して、結局ズレるのが印刷
数値に囚われすぎると本末転倒になる
つくずく製版はリスキーな仕事だと思う

画像の解像度

1インチあたりのピクセル数で正確にはppi(pixel / in)一般的には dpi(dot / in)で表す
モニターのサイズもインチであるIC(電子部品)のピンのピッチからHDDのサイズもタイヤのサイズもインチである
ーーー脱線ーーー
メートル法(CGS単位系等)がグローバルな単位と思うがガロンにマイル頑固なものである
日本でも建築では坪、窓、畳に尺貫法が残ってはいるが・・・
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1 in = 25.4 mmである
例〕縦横1インチの画像で縦横100個のpixelが並んでいれば解像度は100ppiである
この画像サイズを縦横2インチにするとpixel密度が半分になって解像度は50ppiになる

オフセット印刷は通常、網点で調子を再現する
用紙の種類とと印刷機性能の関係で100線(1inに100個の点)〜175線(同175個)で印刷するのが一般的
モニターで写真を拡大表示するとピクセルが規則正しく縦横に並んでいるのがわかる
175ppi(pixel/in)の画像を原寸(100%)のまま175線(line/in)で印刷するとOKのはずだが、カラー印刷となると網点の並べる角度を各色30度振りモワレという干渉模様を消す工夫がいるため解像度は出力線数の2倍必要(1個の網点を作るのに2*2個のピクセルが必要)との理屈で350ppiと書かれている
注意しなくてはいけないのは175線で印刷するとして印刷物原寸の画像サイズが350ppi必要ということだ
デジカメが普及する前はスキャニング時に適正解像度を逆算して色分解していた
2400万画素のカメラなら横6000pixel*縦4000pixelである
350ppiの画像解像度とすれば 435㎜*290mm 約A3サイズの印刷に耐える解像度となる

カメラの撮って出しデータのまま配置されていても驚きもしないが埋め込まれていたら面倒だ
RIP(Raster Image Processor)の処理も考えれば必要十分な解像度にすべきだろう
ではそれに満たない解像度では印刷に耐えないか?
というとそうでも無く画質も重要だ
カメラのISO感度を上げた設定の写真は荒れた画質になるし撮影時に失敗した写真はピクセル数以前の問題だ
350ppiの荒れた画像と200ppiの良くできた画像となら私は後者を選ぶ
前後するが、印刷物の網点の細かさは175dpiとも言うが一般に175線(lpi)と線数で表す、多分その昔、網点になる前、万線という線の太さで調子を出して印刷していた名残かな?

JPEG保存はファイル容量が減るが非可逆圧縮なので元の画像には戻らないし上書き保存で画質が劣化しブロックノイズが目立ってくる
ロゴやマークなどの画像も350ppiで良いのか?
350ppi 十把一絡げで誤解される方が多いが線画の場合、オフセット印刷版出力機CTP(Computer To Plate)の解像度は2400dpiあるので原寸で1200dpi位は必要である
ーーー脱線ーーー
なぜCTPの解像度が2400dpiか?
8bit画像は256階調(ポストスクリプトの上限)
150lpiで出力するとして
階調数 =(DPI / LPI)^2 ・・・公式
  DPI = LPI*√256階調
    = 150*16
    = 2400dpi となる
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カメラ

フィルムカメラの時代、ピント合わせ シャッタースピード(主に手振れ)絞り(被写界深度)適正露出、必死に合わせて結果は現像後のお楽しみであったが・・・
イン〜映えで、デジタル一眼は熱い、綺麗に撮れる、スマホに無い画角、ボケが理由か
ISO感度が変更できるので暗いシーンの撮影やシャッタースピードと絞りの組合せ範囲が広がった
デジタル一眼もレフが外れ、やがてメカニカルシャッターも無くなるのだろう?で小型軽量高画質と進化したがオートフォーカスと手振れ補正のためかオールドレンズに比べ、やたらとレンズがデカイ気がする
普通に撮影して、そのままで十分綺麗なデータが得られるというか鮮やか過ぎるものも
画像処理ソフトはRGB➝CMYK変換するだけになるか?
いや、昔あおりレンズで建物を真っ直ぐにして撮影していたものも画面上で直す
不要物を消す、顔も変形、色を変える、合成する、Oh!写真では無くなっている

基本に回帰してレタッチする

Pixel数の増大に伴いハイスペックPCも必要になる
私はRAWを現像で補正して画像処理ソフトに取り込み調整する
繰り返すが画像は奥が深い調整結果に答えが無い
その写真の目的とターゲットは何か、時代によっても好まれる色が変遷する
今後Aiでカメラの内部エンジンで修正不要とならないかは楽しみである

ピクセル

ビットマップ画像には解像度、縦横のサイズ、ビット深度、カラーモデルで構成される
画像の最小単位の1ピクセルでビット深度
白黒2値の場合は1bit(0か1)
グレースケール画像 8bit(2の8乗=256階調)
グレースケール画像 16bit(2の16乗=65536階調)
通常カラー画像はRGB各色8bit×3ch(RGB)=24bit
デジカメはピクセル競争でピクセル数は飛躍的に増加したがダイナミックレンジはどうだろう”闇夜に烏、雪に鷺”が撮影できるか?
ダイナミックレンジはカタログに記載されていても各社表現が違い比較しにくいが重要な性能である

デジカメはペイント系ソフトのピクセルにするために演算している

画像素子はモノトーンである
一般に単板方式の撮像素子はRGB各色に対応するカラーフィルターを素子の前にベイヤー配列(コダック社のベイヤー氏が考案)で並べている
図を見るとRGBのGが多いのがわかる
ピクセル配列を考えると3原色なので1マス余る
人間の目の特性で緑色の感度が高いのでGを増やしている
ーーー脱線ーーー
カラーフィルムはパンクロマチックと云ってRGB全ての色を感じる
目の特性で緑色の感度が高い分フィルムの感度は緑の感度を下げて作られていた
暗室での現像は暗い緑の安全光での作業である
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カメラ内の画像処理エンジンが、各々隣り合った素子で1つのピクセルを演算生成し写真としてJPGなりTIFFで保存する
高級カメラになると演算させずにRAW Dataで取り出せる
RAW Dataは現像ソフトでデジタル現像するため画質の劣化を最小限にコントロールできる

カメラの画素数は多い方が良い反面1画素当りの受光面積が小さくなるためダイナミックレンジにはよろしく無い
CCDが一旦電荷を蓄えるキャパシターであるのに対しCMOSセンサーはフォトサイトに組み込まれた増幅器で増幅されグリッド配線で読み取られる
センサーの高画素化は集積度の問題(映像信号処理回路が組み込めない等)でCCDからC-MOSに移行した
ベイヤー配列の撮像素子はピクセル補間で偽色が発生するのをローパスフィルターでごまかしていたがセンサーの高画素化が進むと偽色も微細になりローパスフィルターレスのカメラも存在しているPCには負担が掛かるが画質は向上する
他に光学ローパスフィルターを排除しているのは一見ランダムな配列をしたX-Trans CMOSセンサーや シリコンが波長の短い方から吸収する性質を利用して(カラーフィルター不要だが図ではイメージとしてRGBの色を付けている)垂直に1ピクセルでRGB値を取り出せるFoveonセンサーがある
ーーー脱線ーーー
フィルムカメラの時代はカラースキャナーで色分解をしていた
写真をドラムに巻きつけ回転させ走査するドラムスキャナーは原稿の透過光あるいは反射光をダイクロイックミラーで3つに分光させRGB各フィルターを通過させて色分解していたのでベイヤーセンサーの様にピクセルを補間する必要は無かった
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オフセット印刷画像の網点

写真の調子(濃淡)は網点で表現する
網点は濃淡をインキの付く面積に置き換えたもので白黒画像なら0%(白)〜100%(黒)となる
アナログ製版時代では製版カメラによる撮影で画像の調子はコンタクトスクリーンを露光フィルム乳剤面(膜面)に密着させて作成する光学的な網点であった



網点には角度があり多色版を角度を変えず刷り重ねるとモワレが発生する
カラー印刷の場合M版を人間の目に一番自然に見える45°を中心にC版と墨版を各±30°回転させ、比較的目立ちにくいY版を90°もしくは60°にするのが伝統的
ダイレクトスキャナーが普及してからはドットジェネレーターでデジタル的に網点をレーザーで露光形成している
CTPではスクーリニング(網掛)はRIPで行い1 bit-tiff として分版された出力Dataで運用する
CTPは生版(未露光版)をドラム巻き付け回転させる一方、露光ヘッドは横に移動して露光するため45°&90°は問題無いが15°&75°の網点は継ぎ足しながら露光しなければならない
ただし網点には線数がある為きっちり割り切れないコンピュータが得意とする近似値でごまかすRIPの仕事である

スクエアドットの網点は50%で市松模様になり隣り合った網点同士引っ付 トーンジャンプを1ヶ所で起こすが、チェーンドットは菱形なので2箇所に分散されより滑らかにグラデーションが表現される

オフセット印刷における線数は一般的に175線(正確には175l/in)である
印刷用紙の質に左右されるが200線以上細かくすると印刷が難しくなる
100線以下に荒くするとツブツブが目立つが印刷品質は安定しやすい

1995年頃、FMスクーリニングといって網点の面積ではなく微小な最小点をランダムに粗密で配し調子を印刷する方法が出てきた
旧来の砂目スクリーンをより細密にしたイメージだ
高精細でモワレやトーンジャンプも無い
反面、点の大きさが20μと従来の(AM)網点の500線以上の印刷ができる印刷機が必要
製版技術者からすると網%が判らない等、技術面で難しい面が多く普及に至っていない

複雑な単位

印刷の網点の細かさは線数で表す
ピクセルと解像度は画像の単位
ポイントは文字の大きさや線の太さの単位
1pt = 1/72in ≒ 0.3527mm
写植機での単位が級数
1Q(級)= 1歯(Gear)= 0.25mm
ポイントと級数換算
Q ≒ 1.41 * Pt
字詰めの単位:文字列の字詰めをトラッキング、文字と文字のペア間をカーニング
1emとは本来キャップスMの幅
DTP以降 OO の幅 QuarkXpressでは 1/200 Illustratorでは 1/1000 ステップで指定する
・・・繰り返し申し上げる”PCはインチ”でできている

PDF

PDF(Portable Document Format)とはPCの環境に依存しない電子書類
ではあるが古いPCでは開かない場合もある
ポストスクリプトを基本にしたファイルである
各アプリには印刷機能があるのでそれを利用して作成される
それ故いろんなPDFが存在する
PDF/X(〜/eXchange)は印刷での文字や色等の互換性を重視した保存形式である
印刷の入稿データとして普及している

印刷物での完全データ

完全データとは修正の必要がない完成された印刷可能な制作データのこと
何とも抽象的だ?
ネット印刷ではトラブルは自己責任である旨ウンチクがたくさん書かれている
出力環境によっても当然変わる
「そのままRIPに放り込みERRORがなければOKです」が完全データ
バージョンアップと共に不具合も解消されたり新たに増えたチェック項目もある
入稿データをバージョンに合わせて開き隅々までチェックするのは短納期化とコスト面で厳しい
さらに高度なテクニックが使われていると全てチェックできないのも実情
プログラミングに通じるが制作時から訂正修正を考慮したデータ作りを心掛ける
「3日経てば他人のコード」
「Bugの無いプログラム」は理想である
全ての面で「完全データ」は無いと感じますが

3D CAD

モデリング

一般に3D CADは第三角法(天面、前面、側面)によるパラメトリックモデリングが主流です
操作にはコマンドが多いです
最近ダイレクトモデリングが気になっています
今後は融合していくのでしょうか




随時加筆修正